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13 梅星子さんが当社ビルでPR

むろん誰が言い出しっぺか特定するのは極めて困難だが、「嫉妬深い女を演じさせてその右に出る者はいない」と言われる女優の梅星子さん(五十六)が二十八日午後、御影座で来月一日から上演される舞台「浦安鉄筋家族」をPRするため、当社ビルを訪れ、開口一番ゲップをし、たまたま居合わせた人々を倦怠させた。
特に著しくげんなりした二百名は、それぞれ各上司に早退届を提出し、そのうちの三名が受理された模様だ。ゲップから察するに、星子さんは昼、岡山名物ままかりの酢漬を咀嚼したと思われるが、今のところ裏付けは取れていない。
「演劇界の吹出物」の異名をとる彼女とはいえ、「梅星子さん」と言われても、演劇は人気種目とは言えないので、すぐにピンとくる人は少ないかも知れない。しかしそんな人達でも「数年前に成人女性向け極太バイブレーターのテレビコマーシャルで豪快なひとりHを披露し、一躍お茶の間でも人気の的となったあの人」とヒントを与えられれば、「ああ、あの顔のパーツのひとつひとつがやたらとでっかく、やたらとくっきりしたあの人ね」と自分の容姿は棚に上げて薄笑いを浮かべる人は多いだろうが、本人を前にそれを口にできる人は少ないだろう。かく言う私もそのうちのひとりである。
梅星子さんは今回、十八番の「妬婦」を封印して心機一転、大阪からの元気な転校生・ノリ子(小学二年生)の幼稚園時代を演じる。これは原作漫画にはないエピソードで、星子さんは「こんな小さな女の子を私が演じていいものか最初は不安だった」と目をパチクリさせる。
そんな星子さんの弱気を強気に転換させてくれたのは婚約者のヒデノリさん。こんな女でも愛する男がいるんだなと私はそのヒデノリさんなる人物に興味を持ったが、本筋を離れる恐れがあるため、突っ込んだ質問を差し控えてしまったことを今になって後悔している。今回の失態を次回の糧にしなければ後悔はただの後悔でしかないと、私は今、肝に銘じているところだ。
さて、当社とのタイアップ企画のお知らせです。ご来場時、係員に「ケータイニュースを読んだ」とおっしゃって下さった方先着二百名様に、稽古期間中伸ばし続けた星子さんの脇毛を、ポチ袋に入れてプレゼントします。数に限りがありますので、ご所望の方は、なるべく早いご来場を!