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43 「くるり」とは何か?

ローレンス・ノーフォーク著「ジョン・ランプリエールの辞書」(東京創元社、3版、青木純子 訳)は正直、辞書としての使い勝手は良くないものの、同書には「くるり」の用例が豊富に含まれているので引用したい。

セプティマスはくるりと背を向け、立ち去るかに見えたが、つと足を止めた。(92頁下段6行目から7行目)
彼はくるりと向きを変えると、戻ってきてこう言った。(92頁下段12行目)
ランプリエールは手を振り、くるりと背を向けると、帰路についた。(106頁上段14行目から15行目)
敵はくるりと背を向け、埠頭沿いを東の方角へ歩き出した。(108頁上段13行目から14行目)
大柄な男がくるりと背を向け、歩き出す。(201頁下段4行目から5行目)
そう言って未亡人はくるりと背を向けた。(268頁下段7行目から8行目)
ナムジはさっと振り返ると、相手に二本の指を突き立て、またもくるりと背を向ける。(290頁下段12行目から13行目)
ところが、暗い地下室に入りかけたのとほぼ同時に、通りの先を行くふたり連れのうちのひとりがくるりと後ろを振り向いた。(291頁上段7行目から9行目)
ペッパードが挨拶を返すと、ランプリエールはくるりと背を向け、足音を響かせながら階段を下りた。(306頁下段15行目から17行目)
彼はくるりと向きを変えると、ナムジのいるほうへ向かって歩き出した。(308頁上段22行目から下段1行目)
ランプリエールはくるりと背を向けると、よろけながら階段を下りた。(317頁上段13行目から14行目)
頼みごとを告げられ、頭の中にそれを収めると、再びくるりと背を向け、殺伐とした岩場の張り出しや石柱を伝って下降し、狭い岩棚と管状の通路を進みながら、諾か否か、やるか降りるか、賛成か反対かと心は揺れた。(345頁上段18行目から22行目)
首領の椅子のほうに目を向けたジャックが、何かの合図を受け取ったかのようにくるりと正面に向き直った。(514頁下段11行目から13行目)
ようやく片割れがくるりと後ろに向き直り、集団に話しかけた。(583頁上段3行目から4行目)

これらの用例から分かることは、「くるり」が「動的な何か」であり「背中」と関係がありそうだ、ということである。